*ist D

ist D

平成15年の10月に買いました。
私はそれまで一眼レフカメラを所有したことがありませんから、レンズ資産などのしがらみはありません。銀塩カメラ時代からの経験もありませんので、特定のメーカーに対する思い入れもありません。ほんの2、3年ほど前までは、カメラメーカーなんてキヤノン以外は倒産寸前の問題企業ばかりだと思っていたくらいです。
そんな白紙の状態からこの *ist D を選んだのは、その小ささと軽さに惹かれたからです。当時の(今もですが)デジタル一眼レフといえば、私から見ると不格好で大柄なモデルばかり。銀塩カメラでは不可欠だった各種の機械部分を省略できるメリットにあえて目をつぶり、従来のボディの流用と押し出しの強さを狙った姿勢は、技術屋の良心などかけらも感じさせないものでした(今でこそ「大きく重いボディをあえて作る意味」もわかってきましたが)。
今のところ、このカメラに大きな不満はありません。細部の作りで多少「実際に使ってみたんかい?」と思わせられる部分もありますが、おおむね買った時の印象通り、軽くて小さくてフットワークの良いカメラです。デジタル一眼レフの新しい機種が出るごとにスペックや画質を比べてしまうのは新しいもの好きの性分で仕方ありませんが、今のところ「凄いなあ」と感じるモデルは次々と登場するものの、買い換えたくなるようなモデルは出ていません。